マインドフルネスとは、今ここに集中することで心を健やかに保っていく一つの方法です。心の筋トレとも言われています。
マインドフルネスには、抑うつ症状や不安症状などのストレス反応を和らげる、集中力や創造力が高まるといった効果があることが医学的に解明されてきました。
マインドフルネスを最初に医療に応用しカバットジン先生は、マインドフルネスを「①意図的に今この瞬間に、②価値判断することなく③注意を向けること」と定義しています。
① 「今この瞬間に」
普段、私たちの注意は、過去のことや将来にさまよっています。
「あぁ、あんなこと言わなきゃよかったな」、「どうしてこんなことをしちゃったんだろう」と過去のことを思い出してくよくよしたり、「うまくいかなかったらどうしよう」、「今日の夕飯は何にしましょう」と先のことを思い悩んだりするのです。
マインドフルネスでは、今この瞬間での経験に注意を向けます。今の瞬間の体験しか本当はリアルではないのです。過去のことはもうすでに記憶でしかありません。未来のことはまだ起こってもいないことなのです。ですが、人間には想像力や記憶力がありますので、それに苦しんでしまうのです。
② 価値判断することなく
私たちは日々、多くの情報に触れて、評価や判断をしながら生活しています。
これは良い、これはひどい!、素敵だ!、うまくいきそうにないななどなど
マインドフルネスでは、目の前で起きていることを、ただそのまま受け止めます。痛みや身体感覚のみならず、考えや思考に対しても同じことを行います。そうすると考えや思考も移りゆくことだということわかるのです。
③ 注意を向けること
お皿を洗う、歯磨きをするといった行為は大人であればもう無意識にできてしまいますね。もしくはボーッとYoutubeを眺めていたら何時間も経過してしまった!なんてこともあるかもしれません。マインドフルネスでは、意図的に一つの行為に注意を向けていくのです。