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池袋オリーブメンタルクリニック|池袋駅徒歩5分の精神科・心療内科

人前で強く緊張するとき――社交不安症と、相談してよい目安

オリーブ通信|心と体のコラム 第7回

「会議で発言する順番が近づくと、頭が真っ白になる」「人と食事をするのが怖い」「失敗したと思った会話を、何度も思い返してしまう」。緊張は多くの人が経験しますが、それによって仕事や人との関わりが大きく制限されているなら、相談する理由になります。

「内気な性格」だけとは限りません

社交不安症では、人から注目されたり、評価されたりする場面への強い不安が続きます。人前で話すことだけでなく、初対面の会話、電話、会食、誰かに見られながら作業することがつらくなる場合もあります。赤面、震え、発汗、動悸などの体の反応が気になる方もいます。[1]

人づきあいが好きか嫌いか、話し上手かどうかだけで判断するものではありません。「本当は参加したいのに、怖くて避ける」「必要なことを頼めずに困る」という、本人の望みと生活への影響が大切です。

その場を避けると楽でも、困りごとが広がることがあります

発表や会食を避ければ、そのときの不安は小さくなるかもしれません。しかし、避ける場面が増えるにつれ、仕事や人間関係の選択肢が狭くなることがあります。診察では、苦手な場面そのものだけでなく、準備にかける時間、終わった後の反省、回避による負担も確認します。[1]

例えば、「緊張の強さは10段階で7」だけでなく、「電話のある仕事を断っている」「昼食を一人で済ませるため外出している」など、具体的な場面を伝えると相談しやすくなります。

治療では、段階を踏んで取り組みます

社交不安症には、認知行動療法や薬物療法などの治療法があります。認知行動療法では、不安を強める予測や、自分への注意の向け方、行動のパターンを整理します。そして本人と相談しながら、避けてきた場面に少しずつ取り組みます。[1]

これは「場数を踏めば治る」と無理をさせることではありません。今の負担に見合った課題を決め、起きると予想したことと実際に起きたことを振り返るなど、学び方を工夫する治療です。治療法や利用できる体制は医療機関によって異なります。

薬を選ぶ場合も、症状、持病、仕事への影響、副作用への不安を踏まえます。効果が現れるまでに時間がかかる薬もあり、薬の名称だけで判断せず、目的と注意点を確認しましょう。海外の解説で紹介される薬が、そのまま国内で適応になるとは限りません。

「緊張を消す」ことだけを目標にしない

少し緊張していても必要なことを伝えられた、参加したかった会合に短時間出られた。そうした変化も、治療を振り返る大切な指標になります。人前で全く緊張しない人になることを、唯一の目標にする必要はありません。

また、お酒で緊張を抑えようとする習慣は、別の困りごとにつながることがあります。飲酒がないと人に会えないと感じる場合は、そのことも責められる心配をせず伝えてください。[1]

うまく話せないことも、相談内容です

診察で話すこと自体が緊張する方は、困る場面をメモにして持参したり、WEB問診に書いたりする方法があります。「説明が下手だから受診できない」ということはありません。最初に「緊張して言葉が出にくい」と伝えるだけでも構いません。

性格を変えるためではなく、大切にしたい活動を選べるようにするための相談として、治療を考えてみてください。

ご相談をご希望の方へ

池袋オリーブメンタルクリニックでは、症状だけでなく、生活で困っていることや治療への希望もお伺いします。初めて受診される方へ/通院中・再診の方へ。受診前のWEB問診は、可能な範囲でご記入ください。

この記事は一般的な医療情報です。診断や治療の判断は、個別の診察に基づいて行います。資料確認日:2026年9月28日。

参考資料

  1. NIMH:Social Anxiety Disorder: What You Need to Know